三回忌は心の区切り

豆知識

投稿日: 2015年03月04日

最終更新日: 2015年03月06日

先日の日曜日のご法事の様子です。

N家の皆さんのご協力、ご承諾を頂きましてご法事の様子を写真に撮らせて頂き、アップします。

撮影者は故人様のお孫さんの中学生のお兄ちゃんです。

亡き人を思って

N家様のこの度のご法事はおじいちゃんの三回忌でした。

御出席者は 故人様の奥さまと娘さん家族4人。計5人で行いました。

この日は、まだまだ寒さを感じる冷たい雨が降っていました。

昨年の一周忌の頃は、大雪が降った後でしたね~なんていう会話から、だんだんと故人様とご家族のの思い出話になりました。

故人様は旅行が好きで、特に京都のお寺には何度も足を運んだというお話。

奥さまは「またお寺に行くの!」って言いながらもご主人の後ろを付いて歩いたんだとか。

あとお習字が趣味で、沢山の道具がおうちにあるというお話。(文鎮などお寺にもご寄付を頂きました。)

そんな何気ない日常を思い出すと奥さまの目にはうっすらと涙が浮かんでいました。向かいに座っていた小中学生のお孫さんたちはそんなおばあちゃんの姿を見て、何を感じ、何を思うのでしょうか…

いつもはニコニコしてくれているおばあちゃん、自分を一番に愛してくれるおばあちゃんが泣いている。

子どもにとっては大きな出来事かもしれません。

法事で心の成長

おばあちゃんが深くおじいちゃんを愛していたことを知り、同時におばあちゃんは一人の女性なのだという風にも映るかもしれません。

そして人の命は、病を迎えて死を迎える事(無常)を学び、残された人たちが亡き人を偲び、人と人とが支え合うという情愛にふれます。

ちょっと表現が大袈裟かもしれませんが、法事で心が感じることは、現代の私たちが忘れかけているものかもしれません。

ひと区切りの三回忌【大祥】大きな幸せ

正覚寺ではお経の最後にお坊さんからひと言お話をさせて頂いております。

三回忌は別名【大祥忌】ともいいます。一周忌とか七回忌とか数字で言う言い方しか皆さんには馴染みがないですよね。そこには先人たちの智慧があります。

その昔の中国では3回忌までは喪中なので、それがとけていつもの生活に戻るという事で【大祥】(幸せ、吉祥)という説もあります。

また命日から2年で土葬をした遺体は白骨化するという説も聞いたことがあります。(地域によって異なる。変化の大きな節目になる)

いずれにせよ【大祥忌】の節目、丸2年という月日は、身近な人を亡くされた方にとっては、寂しく辛い年月です。

でも故人様は、苦しい場所に向かったわけではないということ。仏さまの世界に、教えの中に生き生きと生きているんです。

だから残された私たちも、仏さまと心を共にするには、信仰をもつことや亡き人が安らかな仏さまに成ったんだと信じていく努力が必要だと思います。

2年間という間、毎日毎日お家のお仏壇に手を合わせ、お供え物を捧げてくれたその家族の姿が、【大祥】という言葉にも当てはまるのだと思います。

三回忌の区切りをもって 「悲しんでばかりはいられない。一歩踏みだして信仰の心をもって故人様を思う」今までとはちょっと違った心もちになれると思うのです。

法事の心についてお話ししてみました。お読みいただきありがとうございました。

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